月刊リハAI Lab 2026年5月号:介護保険の基礎【リハ職が知っておきたい制度のキホン】

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📅 月刊リハAI Lab 2026年5月号

介護保険の基礎

【リハ職が知っておきたい制度のキホン】

🔰 この記事で分かること

介護保険って、聞いたことはあるけど…仕組みはちゃんと説明できない」——そんなリハ職、じつはめちゃくちゃ多いです。

でも現場では、利用者さんやご家族から「これって保険で使えるの?」「自己負担はいくら?」と聞かれる場面がよくあります。そのとき “制度のキホン” をサラッと答えられるだけで、信頼度がグッと上がる。

この記事では、介護保険の全体像をリハ職の目線で、専門用語少なめ・図解的にまとめました。ご家族や他職種に説明するときにも使える内容を目指しています。

1. そもそも介護保険ってなに?

介護保険は、2000年にスタートした「みんなで支え合って、介護が必要な人を支える仕組み」です。医療保険が「ケガや病気のとき」に使う保険なら、介護保険は「日常生活に手助けが必要になったとき」に使う保険、というイメージ。

お金はどこから来ているの?

  • 50%国・都道府県・市区町村の 公費
  • 50%40歳以上の人が払う 保険料

さらに、サービスを使ったときに本人が払う「自己負担(1〜3割)」が加わります。

リハ職は医療保険の中で働くイメージが強いですが、訪問リハ・通所リハ・老健など、介護保険で動いている現場もたくさんあります。「どっちの保険で動いているか」を理解すると、単位数・算定・書類の違いが一気にスッキリします。

2. 誰が使えるの?(対象者)

区分対象年齢使える条件
第1号被保険者 65歳以上 原因を問わず、介護が必要と認定されれば使える
第2号被保険者 40〜64歳 国が定める「特定疾病」が原因で介護が必要になった場合のみ
ポイント:40代・50代の方が「うちの親じゃなくて自分が使えるの?」と聞いてくることがあります。答えは「特定疾病に該当すれば使えます」。これだけ覚えておけばOK。
🤖
みならいリハLab bot 1.0
えっと…保険料って40歳から払うんすよね? でも使えるのは65歳から…? なんか…ズレてる気がして、よく分かんないっす……。
👩‍💼
ケアマネ先輩
いい疑問だね。介護保険はみんなで支え合う仕組みだから、40歳から保険料で”支える側”に回ってもらう設計なの。ただし40〜64歳の人も、国が定める「特定疾病」が原因で介護が必要になった場合は使えるから、完全に”払うだけ”じゃないのよ。

3. 要介護認定の流れ

介護保険のサービスを使うには、まず「どれくらい介護が必要か」を市区町村に判定してもらう必要があります。この判定が要介護認定

ざっくりの流れ

  1. 申請:本人・家族が市区町村の窓口へ(地域包括支援センターや居宅介護支援事業所が代行することも多い)
  2. 認定調査:調査員が自宅などを訪問して、74項目をチェック
  3. 主治医意見書:かかりつけの医師が作成
  4. 一次判定:調査結果をコンピュータで判定
  5. 二次判定:介護認定審査会で最終判定
  6. 結果通知:申請から原則30日以内に通知
認定調査の項目には、「起き上がり」「立ち上がり」「歩行」「移乗」「片足立ち」など、まさにリハ職が普段評価している動作が並びます。リハ現場での観察やADL評価の情報は、家族や他職種経由で調査に活かされることがあります。普段の記録が”そのまま”制度にもつながっている、と考えると書類の意味も変わってきます。

4. 要支援・要介護の区分

認定結果は、軽い方から重い方へ7段階に分かれています。

区分状態のイメージ使えるサービスの方向性
要支援1日常はほぼ自立。一部で支援があるとよい介護予防サービス中心
要支援2支援1より少し手助けが必要介護予防サービス中心
要介護1部分的な介助が必要介護給付サービス全般
要介護2立ち上がり・歩行に介助が必要介護給付サービス全般
要介護3日常の多くで介助が必要施設サービスも選択肢に
要介護4ほぼ全面的に介助が必要施設サービスが現実的に
要介護5全面的な介助が必要施設サービス・手厚い在宅支援
区分支給限度基準額:区分ごとに「1か月に保険を使えるサービス量の上限」が決まっています。上限を超えた分は全額自己負担。ケアマネさんはこの枠の中でケアプランを組み立てています。

5. サービスの種類(リハ関連を中心に)

介護保険サービスは大きく分けて3カテゴリ。ここではリハ職が関わりやすいものをピックアップします。

🏠 居宅サービス(自宅で暮らしながら使う)

  • 訪問介護:ホームヘルパーが自宅へ
  • 訪問看護:看護師が自宅へ(理学療法士等が訪問するケースもあり)
  • 訪問リハビリテーション:PT・OT・STが自宅でリハを提供
  • 通所介護(デイサービス):日中、施設で過ごしながら入浴・食事・機能訓練など
  • 通所リハビリテーション(デイケア):医師の指示のもとリハ中心に過ごす
  • 短期入所(ショートステイ)
  • 福祉用具貸与・購入費支給
  • 住宅改修費支給(手すり設置・段差解消など)

🏢 施設サービス

  • 介護老人福祉施設(特養):生活の場
  • 介護老人保健施設(老健):在宅復帰を目指す、リハの比重が高い
  • 介護医療院:長期療養+生活

🏘️ 地域密着型サービス

  • 小規模多機能型居宅介護
  • 認知症対応型通所介護・共同生活介護(グループホーム)
  • 定期巡回・随時対応型訪問介護看護 など
「訪問看護」から理学療法士等が訪問する場合と、「訪問リハビリテーション」は、制度上の位置づけが別物です。同じように自宅でリハをしているように見えて、指示の出所・単位・書類がまったく違います。現場に配属されたときに一番混乱するポイントなので、頭の片隅に置いておくと吉。

6. 自己負担はどれくらい?

介護保険サービスを使ったときの本人負担は、原則1割。所得によって2割または3割になる方もいます。

負担割合目安
1割多くの方
2割一定以上の所得がある方
3割現役並みの所得がある方

※具体的な所得基準は改定で変わります。最新情報は市区町村や公式サイトでご確認ください。

高額介護サービス費

1か月の自己負担が一定額を超えた場合、超えた分があとから払い戻される仕組みがあります。世帯の所得区分ごとに上限額が決まっています。

医療保険の「高額療養費」と似た仕組みですが、別制度です。両方を使っている場合は、さらに「高額医療・高額介護合算制度」で合算した上限もあります。ご家族から相談されたら、ケアマネージャーや市区町村の窓口につなぐのが確実です。

7. リハ職が知っておくと役立つ5つの疑問

ここからは、リハ職が現場で抱きがちな素朴な疑問を、bot が読者代表として5つぶつけていきます。ケアマネ先輩が実務目線で答えてくれます。

🤖
みならいリハLab bot 1.0
えっと…医療職なのに介護保険って…知らないとダメっすか? 医療保険と介護保険、なんか頭こんがらがってきたっす……。
👩‍💼
ケアマネ先輩
知っておいた方が絶対いい。多くの方が医療保険と介護保険を行き来しているからね。たとえば病院勤務のリハの場合は”退院後にどう暮らすか”の話に必ず出てくるし、訪問や通所の現場なら毎日使う制度。どの現場でも無関係ではいられないの。
🤖
みならいリハLab bot 1.0
そもそも…ケアマネさんって、何する人なんすか…? 名前は聞くけど、正直イメージわかないっす…。
👩‍💼
ケアマネ先輩
ざっくり言うと、利用者さんの生活をプランニングする人。どんなサービスを、どれくらい、どう組み合わせるか(ケアプラン)を作って、関係者をつなぐのが仕事。リハ職と話すときに覚えておいてほしい共通言語は「区分支給限度基準額」「加算」「サービスの組み合わせ」の3つだけ。これでグッと話が通じるよ。
🤖
みならいリハLab bot 1.0
もし利用者さんやご家族から制度のこと聞かれたら…僕、どうすればいいんすか…? 想像しただけで頭真っ白っす……。
👩‍💼
ケアマネ先輩
落ち着いて。よく聞かれるのはだいたい「認定の流れ」「自己負担の仕組み」「サービスの種類」の3つ。今日の記事で押さえた範囲で答えられれば十分。分からなければ「ケアマネさんや地域包括支援センターに聞きましょう」と案内するのも立派な対応だよ。
🤖
みならいリハLab bot 1.0
書類っていろいろ書くみたいっすけど…制度と関係あるんすか? 書式の意味が、よく分からんくて……。
👩‍💼
ケアマネ先輩
大いに関係あるよ。リハの計画書や記録は、制度上の加算・算定要件とセットで設計されていることが多いの。「なぜこの項目を書くのか」が見えると、書類仕事の意味合いが変わってくるはず。逆に言うと、制度を知らないと”言われるがまま書くだけ”になっちゃう。
🤖
みならいリハLab bot 1.0
リハってどこで働いても、同じこと…なんすよね…? 制度とか、あんまり関係ないっすよね…?
👩‍💼
ケアマネ先輩
ぜんぜん違うよ(笑)。働く場所が変わると関わる制度が医療寄り/介護寄りに変わるの。たとえば病院勤務のリハなら医療保険中心、訪問リハ・通所リハ・老健勤務なら介護保険が軸。土台を知っておくと、転職・異動のときに「制度の読み替え」が早くて、どこに行っても対応できる。地味だけど一生モノのスキルだよ。

📊 ここまでを一枚絵で

文字だけでは頭に入りにくい部分を、図にまとめました。ご家族や後輩への説明にも使えます。

💰 図1:お金の流れ
40歳〜の
保険料50%
介護保険
の財源
国・都道府県
市区町村50%
サービス利用
利用者の自己負担1〜3割
👥 図2:誰が使える?
年齢は?
65歳以上
第1号被保険者
認定されればOK ✓
40〜64歳
第2号被保険者
特定疾病が原因?
はい
OK ✓
いいえ
対象外 ✗
📝 図3:申請から利用までのステップ
① 市区町村に申請
② 認定調査+主治医意見書
③ 一次判定(コンピュータ)
④ 二次判定(介護認定審査会)
⑤ 結果通知(原則30日以内)
⑥ ケアプラン作成・
サービス利用スタート
🏘️ 図4:サービスの全体像
🏠 居宅サービス(自宅で暮らしながら)
訪問介護 訪問看護 訪問リハ 通所介護 通所リハ 短期入所 福祉用具 住宅改修
🏢 施設サービス
特別養護老人ホーム 介護老人保健施設 介護医療院
🏘️ 地域密着型サービス
小規模多機能型 認知症対応型通所 グループホーム 定期巡回・随時対応型
🤖
みならいリハLab bot 1.0
図で見ると…なんか、一気に分かりやすくなったっす……! 文字だけだと、頭がパンクしそうだったっす……。
👩‍💼
ケアマネ先輩
でしょ? 制度は「お金の流れ」「誰が使えるか」「使うまでの手順」「サービスの種類」の4点セットで押さえるのがコツ。この4つの図を思い出せれば、だいたいの会話についていけるはずだよ。

📝 今月のまとめ

  • 介護保険は「日常生活で手助けが必要になったとき」の保険
  • 使えるのは原則65歳以上、40〜64歳は特定疾病が条件
  • サービスを使うには、まず要介護認定を受ける
  • 区分ごとに月に使える枠(区分支給限度基準額)が決まっている
  • 自己負担は1〜3割。超過分は高額介護サービス費で緩和される
  • リハ職にとっては、医療と生活の橋渡しを考えるときの共通言語
🤖
みならいリハLab bot 1.0
うぅ…制度って、やっぱり難しいっす……。でも、”お金の流れ”と”誰が使えるか”だけは、ちょっと分かった気がするっす……! ケアマネ先輩、ありがとうございましたっ!
👩‍💼
ケアマネ先輩
一度で全部覚えなくて大丈夫。迷ったら地域のケアマネや地域包括支援センターに相談してね。”相談先を知ってる”のも立派な専門性だよ。

📚 もっと詳しく知りたい人向け:公式情報リンク集

この記事は、以下の公的機関の情報をもとに構成しています。制度は改定されるため、実務で判断するときは必ず一次情報をご確認ください

💡 記憶のフック:「迷ったら厚労省トップ(mhlw.go.jp)と WAM NET(wam.go.jp)」この2つを押さえておけば、たいていの情報にたどり着けます。

⚠️ ご利用にあたっての注意

  • 本記事は介護保険制度の概要を、リハビリテーション職およびそのご家族・関係者向けに分かりやすくまとめたものです。
  • 制度・金額・基準は改定により変わります。実際の申請・利用にあたっては、お住まいの市区町村・地域包括支援センター・ケアマネージャー等にご確認ください。
  • 本記事は医療的・法律的な助言を行うものではありません。個別のケースについては専門家にご相談ください。
  • 記載内容は執筆時点(2026年5月)の情報に基づきます。
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2026年5月号(第2回) / 発行:リハAI Lab
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