介護保険/医療保険とは?違いを図解でやさしく解説


📖 リハ職のための用語集 #01

介護保険/医療保険とは?

2つの保険の違いを、図解でやさしく整理

一言でいうと

医療保険は「病気やケガを治すための保険」、介護保険は「加齢などで日常生活に支援が必要になったときの保険」です。

リハビリはどちらの制度からも提供されるため、「どの制度のサービスか」で対象者・期間・自己負担・計画の立て方が変わります。

bot’s メモ

「医療保険と介護保険、どっちの話?」って迷ったら、まずここに戻ってきてね。違いが曖昧なままだと、算定や書類で痛い目を見がち…!

1. 医療保険とは

病気やケガをしたとき、医療機関にかかる費用の一部を公的保険がまかなう制度です。日本では国民皆保険が採用されており、原則すべての国民がいずれかの医療保険に加入しています。

仕組みのイメージ

医療保険の仕組み 被保険者 (わたしたち)

保険者 健保組合・国保・協会けんぽ等

医療機関 (病院・診療所)

①保険料

②受診・窓口で自己負担(原則1〜3割)

③診療報酬請求

④給付

病気・ケガ → 医療機関を受診 → 保険で給付 自己負担割合は年齢・所得により1〜3割が基本

医療保険の基本的な流れ(イメージ図)

主な医療保険の種類

  • 健康保険(協会けんぽ・組合健保)…会社員とその家族が加入
  • 国民健康保険(国保)…自営業・無職・非正規雇用など
  • 共済組合…公務員・私立学校教職員など
  • 後期高齢者医療制度…75歳以上(一定の障害がある場合は65歳以上)
医療保険での疾患別リハは、発症・手術からの算定日数上限(例:脳血管疾患180日、運動器150日など)があります。期限を意識した目標設定が現場で重要です。

2. 介護保険とは

加齢などによって日常生活に支援や介護が必要になったとき、社会全体で支えるための保険制度です。2000年(平成12年)にスタートし、40歳以上が加入します。

仕組みのイメージ

介護保険の仕組み 被保険者 40歳以上

保険者 市町村・特別区

サービス事業者 訪問・通所・施設など

ケアマネージャー ケアプラン作成

①保険料

②要介護認定

③相談

④ケアプラン

⑤サービス提供(自己負担1〜3割)

⑥介護報酬請求

介護保険の基本的な流れ(イメージ図)

被保険者は2区分

区分 対象 サービスを使える条件
第1号被保険者 65歳以上 原因を問わず、要介護・要支援認定を受ければ利用可
第2号被保険者 40〜64歳(医療保険加入者) 加齢に伴う「特定疾病」により要介護状態になったとき
介護保険でのリハは、算定日数上限はなく「ケアプラン」に沿って継続できます。ただし区分支給限度基準額を超えると全額自己負担になる点に注意。

3. 介護保険 vs 医療保険 比較表

同じ「リハビリ」でも、どちらの制度から提供されるかで大きく異なります。

項目 介護保険 医療保険
主な目的 生活の支援・自立支援 病気・ケガの治療
対象年齢 40歳以上(要介護認定が必要) 全年齢(国民皆保険)
保険者 市町村・特別区 健保組合、協会けんぽ、国保など
窓口自己負担 原則1割(所得により2〜3割) 原則3割(年齢・所得により1〜3割)
利用の前提 要介護・要支援認定+ケアプラン 医師の診療・処方・指示
リハの期間 ケアプランに沿って継続可能 疾患ごとの算定日数上限あり
主なリハの場 通所リハ、訪問リハ、施設内リハ 急性期・回復期・生活期の入院/外来

原則:同時併用はできない

同じ疾患について、医療保険のリハと介護保険のリハを同時に使うことは原則できません。要介護認定を受けている方は、原則として介護保険が優先されます(急性増悪時など例外あり)。

bot’s メモ

「介護保険を持ってる人=ずっと介護保険リハ」と思い込むと事故るよ。例外がある前提で、主治医・ケアマネに一声かけるクセをつけよう!

4. リハ職が現場で知っておきたいこと

① どちらの制度のリハか、を常に意識する

病院勤務なら医療保険、老健・通所リハ・訪問リハなら介護保険が中心です。算定要件・書類・目標設定の作法が異なるため、「いま提供しているサービスはどの保険か」を言語化できることが第一歩です。

② 制度の切り替えタイミングに注意

回復期病棟を退院して通所リハに移行するタイミングなど、医療保険→介護保険へ移行する場面は現場で頻繁にあります。ケアマネや相談員との連携が、途切れないリハ提供のカギになります。

③ 書類仕事は制度ごとに違う

リハ実施計画書、モニタリング、サービス担当者会議資料など、制度ごとに求められる書類・様式が違います。AIで下書き・整形を効率化しやすい領域でもあります。

学生のうちに「医療と介護は別の財布」というイメージだけでも持てると、実習先で出てくる用語の理解がぐっと楽になります。

5. よくある疑問

Q. 40歳未満でも介護保険は使える?

A. 介護保険の被保険者は40歳以上のため、原則は使えません。40歳未満で長期の生活支援が必要な場合は、障害福祉サービスなど別制度の検討になります。

Q. 要介護認定を受けていれば、ずっと介護保険リハだけ?

A. 基本は介護保険優先ですが、急性増悪や新たな疾患発症時などは医療保険リハが使われる場合があります。詳細はケアマネ・主治医に確認が必要です。

Q. 自費リハと公的保険のリハは何が違う?

A. 自費リハは公的保険を使わないため、算定上限や対象疾患の制約がない一方、費用は全額自己負担です。本ページでは公的保険制度のみを扱っています。

7. 公式情報・参考リンク

免責事項:本ページはリハビリテーション専門職・学生向けに制度の概要を整理した学習用コンテンツであり、医学的・法的助言を行うものではありません。数値・制度の取り扱いは改正により変わることがあります。実際の利用・申請にあたっては、最新の厚生労働省の公表資料およびお住まいの市町村・勤務先の公式窓口で必ず確認してください。本ページの情報により生じた不利益について、当ブログは責任を負いかねます。

最終更新日:2026年4月18日